地域によってはペット可の賃貸物件が非常に少なく家賃も高めに設定されているため、理想の物件が見つからず悩んでいる人も多いでしょう。
賃貸物件でペットを飼う場合、家賃を上乗せして請求されるケースがほとんどです。
本記事では、ペット可の賃貸物件においてなぜ家賃が上乗せされるのかを詳しく解説しています。
また、ペット可物件を探す方法や交渉するコツも紹介しているので、お部屋探しを効率よく進めたい人はぜひ参考にしてください。
もくじ
【基本知識】ペット可物件とは
ペットと暮らすための物件探しの際、「ペット可能物件」や「ペット相談可能物件」といった言葉を見て、両者の違いが分からず困ったケースもあるでしょう。
本章では、ペット可能物件とペット相談可能物件の違いについて、分かりやすく解説します。
ペット可能物件
ペット可能物件とは、大家さんがペットの飼育を認めている物件のことを言い、住人とペットが安心して暮らせるように配慮されていることがほとんどです。
共有スペースの使い方はもちろん、物件によってはペットの種類や大きさ、頭数制限などが細かく決められていることもあるため、事前に確認しておく必要があります。
ペット相談可能物件
ペット相談可能物件とは、ペットの飼育をしたい場合は大家さんに相談する必要がある物件のことです。
基本的には、ペットの飼育を想定していない物件や空き室を作らないために「ペット相談可能物件」としているケースが多く、ペットに対する設備が整っていない場合があります。
床材や壁紙が通常の物件と同じである場合は、臭いや汚損を心配してペットの種類を制限しているケースも多いようです。
ペットを飼育する場合の初期費用と家賃
賃貸物件でペットを飼育する場合、初期費用と家賃がどれくらいになるのか気になる人も多いでしょう。
ペットの需要が高まっている一方で、飼育可能な賃貸物件は依然少ないのが現状のため、ペット可能物件の価値は非常に高いと言えます。
本章では、ペットを飼育する場合に初期費用や家賃は上乗せされるのかについて、詳しく解説します。
ペットを飼育する場合は初期費用は上乗せされる？
ペットを飼育する場合、初期費用として上乗せされるのが敷金・礼金です。
敷金とは、家賃の支払いや退去時の部屋の修繕費などを担保するためのものです。
ペット可能物件は汚損や付着した臭いなどの修繕費がかかるため、一般的な敷金に上乗せした額を支払う傾向があります。
礼金は大家さんに対して支払うお金で、部屋を貸してもらうお礼の意味が込められています。
一般的な礼金との差はほとんどありませんが、ペット礼金として支払いに少し上乗せして支払うケースが多いようです。
ペットを飼育する場合の家賃は上乗せされる？
賃貸物件でペットを飼育する場合、家賃は通常の物件よりも上乗せされていることが多くあります。
同じエリアにある一般的な物件と比べて築年数や部屋の広さ、立地などの条件が悪い場合であっても、ペット可能物件の家賃のほうが高い傾向にあります。
また、大家さんに相談してペットを飼う許可をもらった場合でも、家賃を上乗せして支払うことになるケースがほとんどです。
実際に賃貸物件契約で家賃を上乗せされた人の声
ペット可の賃貸マンションに約11年住んでいます。
入居時、ペットを飼うなら家賃を5000円上乗せという契約でした。
（ペット：猫2匹・家賃：75000円→80000円・敷金：2カ月分）口コミ引用：Yahoo!知恵袋
ペット可物件では敷金が2ヵ月分になることも多く、一般的な範囲と言えます。
また、家賃の上乗せ額は大家さんが決めることが多く、相場は数千円～1万円ほどのため、口コミ投稿者の例も一般的なケースと言えるでしょう。
11年住んでいるとペットによる汚損と経年劣化などもあるため、退去時には提示された修繕箇所をよく確認し、不要な費用を支払わないように注意しましょう。
ペット可の賃貸物件が少ない理由
賃貸物件でもペットを飼いたい人は多くいますが、ペット可の物件数が少ないためにお部屋探しが難航するケースがあります。
本章では、ペット可の賃貸物件が少ない理由を3つに分けて詳しく解説します。
物件の資産価値が下がりやすい
ペットによる臭いや傷・汚れが残ると、物件の資産価値が下がりやすいとされています。
また、動物が苦手な人や清潔感や健康への影響に敏感な人は、ペットが暮らしていたことを知ると契約を見送ることもあります。
空き室のリスクが高まることで大家さんの損失につながるため、物件の価値を下げないためにもペットを許可していないケースが多いのです。
修繕費や原状回復費がかさみやすい
ペットを飼育していると、爪によって床が傷ついたり体臭や排せつ物の臭いが付着したりと、賃貸物件を汚損してしまうことがあります。
そのため、ペット飼育をしていない賃貸物件よりも退去時の修繕費や原状回復費がかさむ傾向にあるのです。
修繕部分が経年劣化や老朽化による場合の費用負担は貸主であるため、ペットによる汚損か判断が難しい箇所があるとトラブルに発展しやすくなります。
トラブル回避のため
他の住民やペットとのトラブルが発生しやすくなるため、飼育を許可する物件が少ないことも事実です。
ペットトラブルの例として、噛みつきやひっかきなどによるけがのリスク、鳴き声や足音などの騒音トラブルや臭いなどが挙げられます。
住民が安心して暮らせるよう、契約書に「トラブルが発生時は退去を求める」旨が記載されていることがあるため、契約時には内容をよく確認しましょう。
ペット可の賃貸物件を探すコツや交渉のポイント
ペットを飼える賃貸物件は少ないため、条件に合うものを見つけるまでに時間がかかることもしばしばあります。
そこで、本章では、ペット可の賃貸物件を探すコツや交渉のポイントを3つ紹介します。
①ペット可物件に強い不動産会社に相談する
ペット可能な賃貸物件を多く取り扱っている不動産会社に直接相談すると、希望の物件を見つけられる可能性が高いためおすすめです。
不動産会社に飼いたいペットの種類や頭数などの条件を伝えると、多くのデータの中から物件を探してもらえるので、自分で探すよりヒットしやすくなるのです。
不動産会社がペット可物件に強くない場合でも、ペット可物件やペット相談可能物件などを探してもらうと良いでしょう。
②交渉しやすい物件を選ぶ
なかなか見つからない場合は、交渉しやすい物件を探して大家さんにペットの飼育を許可してもらう方法をとってみましょう。
交渉しやすい物件として、ペット相談可能物件やペット可能物件のほかに、以前ペットの飼育を許可していた物件や一戸建てなどが挙げられます。
例えば、「小型犬のみ可」の物件であれば「猫の飼育可」にしてもらったり、「1匹のみ」となっている所を「2匹」に変えてもらったりといった交渉が考えられます。
交渉は必ず契約前に行い、不動産会社を通して大家さんへ伝えてもらうことが一般的です。
③敷金の上乗せや家賃の上乗せを提案する
条件に合う物件が見つからない場合は、最終手段として敷金や家賃の上乗せを提案する方法もあります。
ペット飼育による修繕費や原状回復費を懸念する大家さんも多いため、安心してもらう手段として有効です。
それぞれの相場は敷金1.5～2ヵ月分、家賃は数千円～10,000円程度となっているため、参考にして大家さんへ提案してみても良いでしょう。
ただし、敷金は一括払い、家賃は毎月の支払いとなるので、負担が重くなりすぎないよう無理のない範囲で金額を設定しましょう。
まとめ
本記事では、ペット可の賃貸物件において敷金や家賃が上乗せされるケースが多いことを解説しました。
ペットと暮らせる賃貸物件を見つけたい人は、ペット可物件に詳しい不動産会社への相談、条件交渉がしやすい物件の選定、敷金や家賃の調整提案など柔軟な方法で物件探しを進めてみましょう。
自力で探すことが難しい場合は、ぜひペット可物件に強いヴィダックスにお問い合わせください。
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